私見偏見独白

No.046 広中杯

学習漫画ではなくて, 数学に関する漫画があります。
気がついたのは「数学ゴールデン」というマンガで,
数学オリンピックに挑戦しようとする生徒たちを描いているようです。
この作者は九大の数学科出身なので数学的内容に関してはそれほどおかしくはないと思いますが,
ネットでチラ見をしたの限りでは, 絵柄が好みじゃないことと,
やたら熱血漫画風で個人的には読む気がおきませんでした。
しかし, 若い人たちへの数学のイメージ改善にはなりそうな気がします。
他にも数学をテーマのマンガが検索にかかってきます。
もしかしたら多少のブームなのかもしれません。

最近小生も競技数学の問題にはまっています。
以前から数学IやAで初等幾何や三角比の図形への応用などを授業しているときには関心が高まったのですが,
現役教員時代にはゆとりもなくて時間が掛けられなかったのですが,
今ならば時間が掛けられます。
というわけで2000年から行われている中学生向けの広中杯の過去問題集を入手してみました。

さすがに計算や方程式関連の問題は解けそうなので, 初等幾何の問題を選んで挑戦してみましょう。
答を見ないようにして解答していますが, 難しい!
中学生が対象ですから, 出来てから見直せば簡単なのですが, 気がつくまではかなり時間がかかります。
これを制限時間内に解くのは才能と同時に訓練も必須ではないかと思います。
予選問題はなんとかなっていますが, 本戦問題となると数日考えても解答できない問題が続出です。
それらも判ってしまえば簡単なのでしょうけれど……
このまま悪戦苦闘して楽しむよりも, しばらくは初期の問題を解答を見ながらの訓練にあてて,
その後に最近の問題に取り組んだ方が楽しめるかなと思い始めているのですが,
なにしろ中学生対象の問題です。解答を見ちゃうのは負けた気がしてなかなか踏み切れません(^^;
いや, まぁ, 制限時間内に解けない時点ですでに負けているのですが……

関心のある向きに, 2003年の広中杯の予選問題からひとつ紹介しましょう。
なかなかおもしろい問題でした。
ちなみに, これを含めて12問あり, 制限時間は90分ですが,
小生はこの問題を含めて数問を解答するだけで90分を余裕で超過してしまいました(^^;

問題

四角形ABCDが
  ・AB=4, BC=6, CD=5, DA=3
  ・対角線AC, BDの中点をそれぞれM, Nとするとき MN=3/2
の両方の条件を満たすとき, 四角形ABCDの面積を求めなさい。
(途中の考えを記す上で, 必ず図を描くこと)