私見偏見独白

No.025 群馬の宿命

冬の群馬, 特に前橋伊勢崎あたりは強い風が吹きます。
風で将棋倒しとなる自転車が群馬の原風景, 宿命といえましょう。
もちろん単独の自転車も倒れます。
うっかりすれば人が乗って走っている自転車も倒れます(^^;
笑い事ではありません。
昔のことですが, 利根川を渡る橋の上で自転車が風で押されて川に転落する死亡事故があった気がします。

自転車の前と後ろに大きな補助席をつけて小さな子どもを二人乗せている自転車のお母さんをみると, よく倒れないものだと感心させられます。
いえ, 本当は倒れているのです。
少し前の東京での調査では子ども乗せ自転車で, 6年間で1300件ほどの転倒事故が起きているようです。
子どもの頃から, 耳にたこができるほど自転車の二人乗りはあぶないからやめろと言われてきた身としては, いくら専用の補助席をもうているからといえども, 小さな子どもとの二人乗り三人乗りが許容されているのはどうかと思います。
転倒などの危険性の少ない手段としてチャイルドトレーラーなどと呼ばれるものがあります。
子どもを乗せるリヤカーですね。

日本でも販売されていますが, 街で見かけたことはありません。
日本の法律では, これを牽引すると歩道は走れないことが見かけない理由のひとつと思います。
日本の車のドライバーは自転車に冷たいので, これに小さな子どもを乗せて車道を走っていたら, 邪魔者扱いされるのが目に見えます。
自転車が歩道を走れと警察が言い出してからはますます邪魔にされ, 危険が増している気がします。
欧米では二人乗りは危険視され, トレーラーのほうが普通のようです。
海外のサイトをみると, トレーラーの他に, 子どもや荷物を運ぶのに特化した三輪の変形自転車を多く見かけます。
どれも便利で安全そうですが, 日本ではどれも歩道を走ることができそうもありません。
それどころか公道を走ること自体が違法かもしれません。
自転車に対して寛容なヨーロッパ各国をとてもうらやましく思います。

閑話休題
一時期中高生の自転車通学者に流行した物にハブステップというものがありました。
後ろの車輪を止めているハブのナットを10cmくらいの長いものに交換して, その上に脚を乗せて立つことで, 二人乗りができるというアイテムです。
後の人は運転者の肩に手を掛けて立ち乗りをするわけです。
ママチャリやシティバイクなどが流行る前は自転車の後部には必ず荷台がついていたので
男子ならばそれにまたがり, 女子ならば横座りをして二人乗りをしていたのです。 しかし, ママチャリなどではコストダウンのためか, あるいはデザインのためか後ろの荷台をつけなくなったので二人乗りができなくなったのです。
ハブステップはその解決策だった訳です。
いや, まぁ二人乗り自体が禁止されていたわけで, 退職前の我が勤務校でもときどき自転車検査をしてハブステップを没収していた時期がありましたw

このハブステップ, そもそもは二人乗りのためのアイテムではなく, 自転車の外装変速機を保護するためのものだったと思います。
自転車が倒れたときに, ハブステップが支えになって, 変速機が直接地面にぶつからなくてすむという仕組みです。
ハブステップというのは通称で, ハブガードというのが本来の名前だった気がします。
しかし, 違法な二人乗りのためのツールと化したために今では見かけることの少ないものとなってしまいました。
しかし代わりのアイテムがあります。
二人乗りのためのステップにはなりませんが, 文字通り変速機をガードするバンパーのようなもので, そのまんまハブガードという名前です。
先日リリカの駐輪場で見たら, 外装変速機をもつスポーツタイプのシティバイクには ほとんどにつけられていました。
まぁ, 群馬県では必需品ですかねw

1000円もしない安価なものなので, 小生もamazonで買って取り付けました。

写真で, 変速機をカバーするように曲がったU字形の鉄のパイプがハブガードです。

ここで話の最初にもどります。
群馬の原風景の話です。
臨時の職場から帰ろうとしたら強風のせいか, 小生の自転車が倒れていました(TT)
注意はしていたのですが, グンマーの宿命からは逃れられないようです。
あわてて変速機を確認すると, このハブガードが立派に仕事を果たしてくれたようです。

ハブガードにはこすれた傷跡がありますが, 変速機は無事でしたv
少々ダサいアイテムですが, ふと思いついて取り付けた自分を褒めてあげたい。よくやった自分。