私見偏見独白

No.001-18 「有害図書」

とある出版社の本がamazonから削除されました。
amazonに問い合わせると、鳥取県によって該当の書籍が有害図書に指定されたため
という返事があったとか。amazonからも鳥取県からも出版社へ連絡は何もなかったと言います。

鳥取県の青少年育成条例が2年前に改正され、「有害図書」と指定されると
店頭販売だけではなくネット通販でも販売も禁止されるようになったのです。
しかも販売者への罰則つきで。
まだ事例はありませんが、鳥取の住民が県外の書店で買って持ち帰っても、
販売店が違反に問われる可能性も否定できません。
ヤフオクなどの出品にも注意が必要になるかもしれません。
Kindleなどの電子書籍で購入した読者は、指定されたとたんに、
すでに購入済みの本が読めなくなってしまいます。

通販業者に注文者が鳥取県の住民かどうか判断するすべはありません。
amazonの選択肢は日本から撤退するか、該当書籍の取り扱いを停止するかの二択です。
当然ですが後者が選ばれることになります。
なんと、鳥取県という一地方の条例が、日本全国あるいは世界中で
特定の本の販売を禁止できることになってしまいます。

その本の出版社は鳥取県に対して、有害だとされる理由の問い合わせをしましたが
無回答だそうです。有害指定の理由も過程も公開されません。
同様な条例は全国各地にありますが、ネット通販まで販売禁止とするようなものは
"まだ"鳥取県以外ではありません。
該当の本を読みたいとは思わないし、そもそも特別に有害とも思えない本です。
ですが、群馬県民の小生がなぜ鳥取県の条例のせいで、その本が買えなくなってしまうのでしょか。
鳥取県が世界を支配しているのか。

香川県のゲーム条例といい、鳥取県のこの条例といい、そして大阪の維新といい、
西の政治が暴走しています。これも自民党という統一協会関連団体による
草の根保守の運動のひとつなのかも知れません。
滅亡に向かう国では何が起こっても不思議ではないのでしょう。