これらの校則に対して, 教育現場の頑迷さや時代遅れの規則を変えようとしないことなかれ主義が批判されています。
しかし, これらの校則が残っている, いや今も意識的に維持されているのは教師の頑迷さや事なかれ主義ではなく
保護者や一般社会の要請というか圧力という面が大きいのではないかと思います。
現役時代に教師の立場から意味の見いだせない校則の数々に異議を申し立てたときに,
その存在意義についてさまざまな理由を言われましたが,
最終的には学校に対する保護者あるいは一般社会の評価という事になることがほとんどでした。
一般常識が学校では通じないのではなく, 学校や生徒はこうあるべきという一般常識が
ブラック校則を作り出しているのです。
すべてとは言いませんが, ブラック校則は学校外の一般社会が無自覚に強要した結果ではないかと思います。
そんなことはないって言いますか?
少し前からネット上で愛媛県松山市役所が掲示している職員へのルールが話題に上っています。
市役所の職員に対してどこの学校のブラック校則だよというようなルールが提示されています。
結婚指輪以外の指輪・アクセサリーは禁止。
染め毛は禁止。
白髪染めは元の髪の色以外は禁止。
ミニスカートは禁止。
などなど……
市議会でこのルールに対して疑義を発した議員に対して市長は木で鼻をくくったような答弁で一蹴していました。
ブラック校則に対しての学校や教師への批判と同じような批判が
市長に対して集まるのではないかと思ったのですが
結果は小生の予想外。
このルールを支持し賛同する書き込みであふれています。
学校のブラック校則を批判する人たちはどこへいってしまった?
例外はあると思いますが
ブラック校則は教師が非常識だからでも楽をしたいからでもありません。
学校も社会の一部です。
ブラック校則は日本の社会の多数に支持された社会常識の反映にすぎません。
社会が変わらない限りブラック校則は存在を続けます。