私見偏見独白

No.001-08 農民と若者

最新のニュースから…
英国のジョンソン首相が辞任に追い込まれたようです。
コロナ対策でいろいろと規制を掛けている中でのパーティーを開いたことなど,
多くの不始末の結果, 閣僚の辞任が相次ぎ, 内閣を維持できなくなったのです。
安倍内閣のときのモリカケや桜を見る会などの疑惑,
そして国会で100回以上の虚偽の答弁をしたことにくらべればたいしたことがないとすら思えてしまいますが,
野党の批難は当然として, 与党の閣僚も抗議の辞任をしています。
答弁拒否と隠蔽で安部首相を守り通した日本の与党とは雲泥の差ですね。

さて今回のテーマはその与党を支持する日本の有権者の話です。
小生がまだ学生だった頃, 都市部では野党支持層が増えていましたが農村は自民党の岩盤の票田でした。
農作物の関税の引き下げや自由化など, 農民が反対する政策をとっているのは自民党でした。
それに反対していたのは野党でしたが, なぜか農民は野党を支持せず自分たちが反対する政策をとる自民党を支持していたのです。
当時の小生には(そして今の小生にも)理解できない点でした。

そして今日, その立場に若者たちが立っています。
シルバー民主主義などという言葉が生まれて, 高齢者に有利な政策ばかりとられ,
若者世代は冷遇されているという主張です。
高齢者が優遇されているのではなく, 富裕層が優遇されているのですが,
マスコミの言うシルバー民主主義という言葉は, それを世代格差にすりかえています。

まぁ百歩ゆずって, シルバー民主主義の実態が事実だとしましょう。
その政策を進めているのは与党である自民党です。
ところがところが, 自民党の世代別支持率では10代, 20代が圧倒的に高くなっています。
自分たちに不利な政策をとっている政権与党を支持しているのが若者たちです。
かつて(今も?)農村が自民党を支持したように, 若者が自民党を支持しています。
小生には理解できない点です。

変革や改革を嫌い, 時の権力者のお情けにすがるというのが日本人の国民性なのでしょうか…
日本人は今も昔も民衆のヒーローではなく, 水戸の黄門様に期待しています。
まもなく行われる参議院選挙も与党の勝利に終わることでしょう。

本来ならば社会に変革をもたらす主役は若者のはずですが,
その若者が与党支持で現状維持を望むのですから, 未来の希望は持てません。
ここ20年ほどで, コンビニや外食産業などで外国人のスタッフは当たり前になりました。
貧しい国からの出稼ぎです。
そう遠くない将来, アジア各地のコンビニで働く日本人が当たり前になるときがくるかもしれません。
低賃金の出稼ぎ者として…