牛丼のチェーン店でパートの女性が勤務中に倒れて亡くなったというニュースがありました。
一人だけで店を切り盛りするワンオペ中の出来事です。
ワンオペだったことで, 次のシフトの人が来て発見されるまでに3時間もそのままだったようです。
ワンオペでなかったら命を失わずに済んだのかもしれません。
ワンオペ中の出来事という点で, しばらく前のニュースを思い出しました。
新幹線の運転手の話です。
運転中に急な腹痛に襲われ, トイレにいくために1,2分ほど車掌に運転席を任せていたという話です。
運転手の資格を有している車掌もいるようですが, 運悪くこのときの車掌は有資格者ではなかったようです。
運転席をまかせるといっても, 新幹線の運行は手動で行うのは停止や発車の時だけで,
走っている最中は自動運転です。非常時は自慢のATSもあります。
とはいえ重大な運行マニュアル違反ですので運転手は処分されたようです。
この運転手はどうしたら良かったのでしょうか。マニュアルでは事態を報告し,
許可を得た後に新幹線を一旦停止し, それからトイレにいくというのが正解だったようです。
しかし, 許可を得てなんて時間はなかったのはないでしょうか。
運転席で垂れ流せと?
止めたら止めたで, 大きなニュースとしてマスコミに取り上げられ,
やはり処分案件になったかもしれません。
3,4時間の乗務で運転席を一時も外せない勤務をワンオペでやること自体が間違っているとしか言えません。
腹痛や便意ではなく, 牛丼家のパートのような命にかかわるようなことだったら……
心筋梗塞, 脳卒中, etc. etc.
事件後に, 牛丼屋はワンオペを見直すということが伝えられています。
一方新幹線のワンオペは今もそのままです。
民営化以前は二人乗務があたりまえでした。
合理化の名の下にワンオペに変わっていったのです。
牛丼屋のワンオペは以前からブラックの象徴のように非難されてきましたが,
JRのワンオペの問題はほとんど報道されることもなく, 非難もされていません。
牛丼屋のワンオペと違って, 場合によっては乗客の命にかかわる問題なのですが……