明日は衆議院選挙の投票日。結果が出る前に書いておくことにしましょう。
自民党は「未来選択」と今回の選挙を位置づけているようです。
少なくとも世論にアピールしています。
直接のライバル(?)である立憲民主党をさしおいて,
政権どころか国会で影響力さえ持つことが出来ないでいる少数の共産党を
デマを頻発してやっきになって攻撃しています。
コロナ対策や福祉の問題, さらには与党のかかわる数多くの疑惑(ほぼ真っ黒)が山積みですから,
具体的な政策や実績を争点にしては不利と思ったのか,
あるいは今回多くの選挙区で実現した立憲民主党と共産党の選挙協力を脅威と感じたのか,
共産党を攻撃の対象として具体的な争点をそらそうとしているのかも知れません。
しかし, 「未来選択」という視点はある意味で正しい視点です。
今回の選挙は, やや極端に言えば, 全体主義的な独裁政権と民主主義政権のどちらを選ぶのかという選挙になるやもしれません。
もちろん前者が自民党政権です。
近年の世界の国々の政治の動きや歴史を見ると,
全体主義的な独裁政権が登場する前に必ず起こる前兆があります。
法治主義が機能しなくなる。
政治腐敗がはびこる。
前例や慣例の無視。
法律や制度を国会などの民主的な手続きによらずに,
大統領令などの特例的制度で変えてしまう。
まさに安部首相が登場してからの日本の姿です。
大統領制ではない日本では閣議決定ですが, 馬鹿げた内容の閣議決定がどれほど乱発されたことでしょうか。
そして今, 疑惑にまみれた自民党の議員が閣僚として選ばれた内閣のもとで選挙が行われ,
明日の投票日を迎えます。
小さな名前も知らなかったような国の独裁政権の話を聞いても小生を含めた多くの日本人は実感できないと思います。
経済大国である日本では小国ほど簡単に体制は変わりませんが,
いつまでも変化が表面化しない訳ではありません。
安部内閣以前では, たとえ自民党の政権でも, 国会が与野党伯仲していれば自民党の思うがままの運営や立法はできませんでした。
あらかじめ委員会での議決が必要とか, 国会の勢力にあわせて委員長の座が割り振られるとか,
多くの確立した慣例によって制御されてきたからです。
しかし, 今やその慣例は無視され放題です。
与野党が伯仲していれば無理は通せないはずという常識が今後の自民党政権下では成り立たないかもしれません。
内部から腐敗が進んだ大木がある日突然倒れるように,変化は突然に訪れます。
日本の民主主義はもともと芯からしっかりとしていたのではない脆弱なものでした。
安倍政権以降内部から侵食をされた民主主義という大木が今正に倒れようとしているように思えます。
今回の選挙は最後の機会なのかもしれません・・・