オリンピック組織委員会会長を橋本五輪担当相が受諾し,
速攻で理事に就任し, 理事会にて会長に選出されたようです。
結論ありきで形式を整えただけというのが丸わかりです。
普通の(まっとうな)組織であれば, 会長が辞任などで不在となれば
ただちに副会長の中から新会長, すくなくとも会長代理を立てて混乱なきようにするのですが,
森元会長のワンマン組織で他の理事はただの飾りだったのでしょう。
森元会長にかわる会長として当初から橋本五輪担当相の名前はあがっていたのですが,
あまりにも「森院政」が見えていることと, そして
大臣を辞さなければならないこと(大臣規範)
国会議員を辞すべき事(IOCの建前, 慣例)
ということもあり本人が固辞していた経過がありました。
しかし密室の話し合いの結果, 受諾へと変わった訳です。
選出過程を非公表にするといったあたりから,
議員辞職して受諾するかわりに,
オリンピック後の衆議院選挙で
比例区名簿の当選確実圏に載せるくらいの密約で受諾させるのかなと思っていましたが,
密約どころか正面突破の開き直りできましたね。
まぁ, 政権の意向に忠実に従ってくれる他の人材がいなかったのでしょう。
大臣は辞職しても議員辞職はしなくてもよいことにしたようです。
公益法人の代表者や理事は大臣を兼務できないとする大臣規範は無視できなかったようですね。
議員辞職はしないけれど自民党は離党するという話もありますが,
比例区選出の議員ですから離党の場合は議員も辞職すべきと言う非難をあびるのは必至ですから,
離党すらしないのではないかと思います。
しかし, 政治からの独立, 中立公平を建前とするIOCの意向はどうなるのでしょうか。
規約として明文化されてはいないようですが, 確固たる慣習として守られてきたはずです。
これまた安倍政権いらいの慣例無視ですね。
セクハラ騒動の過去もある人物なので, 新会長に対するIOCの見解が注目されます。
今回の東京オリンピックは
コロナを理由に中止とすれば,
中止せざるを得なかった不運な大会として記憶されると思いますが,
強行すれば,
あらゆるゴタゴタと嘘にまみれた不名誉な大会として歴史に残ることでしょう。
おもえば安倍前首相の
「東京の夏は温暖でスポーツに適している」
「福島の原発事故はコントロールされている」
という大嘘から始まった東京オリンピックです。
コロナがなくとも名誉あるレガシーには最初からなり得るすべがなかったと言えましょう。