私見偏見独白

No.000-66 与太話(6)

菅義偉。
安部内閣の官房長官となり最も著名な人物のひとりとなった。
そしていまや内閣総理大臣である。

前首相の安倍晋三はサイコパスとしか思えない嘘つきであったが政治家としてのイデオロギーというか理念はあった。
たとえそれが妄想レベルのトンデモだったとしても・・・
しかし, この人物の政治家としての理念はまったく判らない。
熱く語りかけることもない。
国会を嫌い, 記者会見を嫌い, 質問されることを嫌い, 国民に語りかけることをしない。

官房長官の時から, いや議員になったときからとも囁かれているが,
新しい地位に就くと最初にするのは自分の支配力を誇示することである。
意見する部下の首を切り, 批判者を遠ざける。
官房長官になってからは,
批判的意見を述べるコメンテーター, アナウンサー, タレントに至るまで圧力でやめさせる。
記者会見から閉め出す。
理由などなくても生け贄をつくって恐怖支配を徹底する。
これが行動様式である。

首相になるや, すぐに自分に意見をする官僚はやめさせると公言し, 批判者を一掃した。
そして恐怖支配のための生け贄が学術会議だった。
推薦に基づいて形式的に承認することが慣例であった学術会議の会員選考に口を出し, 105人の推薦者のうち6人を非承認としたのである。
政府に批判的故に承認されなかったというのが噂されたが, 理由の説明は頑として拒否した。

小生も政府に批判的なことが理由と思っていたが, 最近になって考えを変えた。
特に理由などなかったのである。
単に自分の支配下になった組織に対してのマウンティングだったのだ。
拒否するのは誰でもよかった。承認しないことができることを示したかっただけである。
これまで通りの平常運転。
菅義偉という人物が政界を駆け上がるための行動様式なのであろう。
頂点に立ってしまった今, 何をすべきなのか, 自分自身でも判らないのに違いない。