東京の新規感染者数は昨年末に急増し,
大晦日には4500人を超えました。
Google AI の予測通りに1月は恐ろしいことになるのかと思っていましたが,
ここ数日は1000から2000人と少なくはありませんが年末にくらべれば減少しています。
Google の AI さんも外したかなと思ったのですが, からくりがありました。
減少する数日前の報道です。
神奈川県と東京都で保健所の仕事が能力を超えてしまったので, いわゆる"積極的PCR検査"を見直すという決定です。
これまでは陽性者が確認されると接触者の聞き取り調査を行い, 濃厚接触者にPCR検査を実施してきました。
クラスターをつぶしていくという戦略です。
しかし接触者の聞き取り調査には手間がかかり, 陽性者の増加に伴い保健所の大きな負担になってきたのです。
そこで接触者の調査はしないことにしたのです。
聞き取り調査の手間を省くため, 濃厚か否かにかかわらず周辺者を全員検査するというのであれば
合理的と言えるのでしょうが, なんと, PCR検査もしないという話です。
ただし東京都では病院や福祉施設などの施設内感染の場合はこれまでどおり調査するようですが・・・
これでは新規の陽性者数が減少するのも当然です。
実際, それまで一日10000人程度の検査数だったのが, 新規陽性者数が減少した日からは3000人程度になっています。
その結果, 陽性率が50%から70%などというとんでもいない数値になっています。
東京オリンピックを中止するか否かを決定する時期がせまっているせいでしょうか。
政府も小池都知事も絶対に開催するとの主張ですから新規陽性者数を減少させる手段を講じてきたのかもしれません。
しかし, 見ないふりをしても新型コロナが消滅する訳ではありません。
中止にせず強行した箱根駅伝にも批判がありましたが,
先日も春の高校バレー全国大会が, なんと非常事態中の東京で開かれました。
その結果でしょうか, 大会が終わり地元に帰った出場校の選手たちのクラスターの発生が何校か報道されています。
医療崩壊を目前に, 無条件大量のPCR検査にとりかかる自治体も出始めたようです。
さっさとオリンピックの中止を決め, 選手村を利用するなどして,
無症状あるいは入院不要の軽症の陽性者を隔離しない限りパンデミックはおさまりそうもありません。