華氏 119(マイケル・ムーア 2018)を見て
退職前よりも時間があるので, amazon prime で映画を見る機会が増えました。
今回見たのはマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー「華氏 119」です。
(アニメばっかり見ているのではないのです)
「華氏119」はブッシュ大統領とその政策を批判したムーア監督の旧作「華氏911(2004)」の題名にちなんでいます。
もちろん, 「911」は2001年の同時多発テロが起こった日付 9月11日にちなんでいますが,
「華氏911」という題名そのものは, 思想統制のための焚書を風刺したレイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451」から
とられています。なお, 華氏451度は紙が燃え出す温度です。
そして今回の「119」は合州国の大統領選挙の日付です。
「華氏451」の世界では, 思想統制のために権力者は書物を禁止して燃やして回りましたが,
トランプ大統領の手段はプロパガンダとフェイク情報による民衆の分断です。
歴史上の独裁者の常套手段ですね。
我らが麻生大臣も述べています。「ナチスの手口に学べ」と。
この作品を見るまでもなく, トランプ大統領はクソでヒトラーのような危険な独裁者だと思っていましたが,
作品を見た後, 小生の考えが間違っていることに気がつかされました。
クソやヒトラーに謝罪しなければなりませんね。
クソ以下。ヒトラー以下かもしれません。我らが安部首相すらかすんで見えます。
さて, 前回の大統領選挙ではヒラリー・クリントンの勝利確実という予想をくつがえし,
トランプ大統領が誕生しました。
「How, the fuck, did this happen! (マイケル・ムーア)」
単純な得票数では, これまでの多くの大統領選と同じように,
民主党のヒラリー候補が
上回っていました。合州国の選挙制度の仕組み故の結果です。
今年の大統領選も民主党の候補の優勢が伝えられていますが・・・
個人的には, 前回の大統領選でトップの支持を得ていたサンダース候補を
(不正をしてまで)民主党候補として送り出さなかったのが敗因だったと思います。
そして, 今回も民主党はサンダース候補を送り出せませんでした。
悪夢が再び繰り返されるのか・・・
ムーア監督の思いなのでしょうか, 作品の最後のナレーションで語られています。
僕らは気休めを言いすぎた
憲法が守ってくれると
選挙が盾になると
特別検査官がいると
弾劾制度があると
希望を持ち続けた
でも僕らを殺したのは希望だ
「希望」は ― 憧れであり, 受け身で, 安らぎだ
だが 必要なのは安らぎじゃぁない
行動だ