BS1スペシャル(7/19 23:00 再7/24 17:00) 「ファベーラ 見捨てられた街で」を見て
アメリカ合州国につぐコロナ感染大国ブラジルの貧民街からのドキュメンタリーを見ました。
ファベーラとは, リオデジャネイロに1000カ所以上点在する貧民街のことです
当初, 富裕層が海外から持ち込み, 富裕層の間で流行していましたが, 時をおかず貧民街へと広がり, 十分な医療を受けられない貧民街での死亡率は富裕層の数倍になっています。
ドキュメンタリーは, 貧民街で食料や飲料水を無料配布するボランティアのリーダーを軸に描かれています。
ブラジルの富裕層に支持されるボルソナロ大統領の政策は
ブラジル方式と「揶揄」され, 経済優先で特別なコロナ対策はしないというものです。
それがどのようなものかは,
その発言
「コロナは大騒ぎするマスコミが作り出している病気だ。実際は軽い風邪みたいなものだ」
「人は誰でも死ぬ。」
が示しています。ドキュメンタリー中でも, コロナに苦しむ人々の状況をあげての質問に対して
「それがどうした, 私は救世主ではない」
と答えています。
苦境にあえぐ貧民街の様子などが描かれていますが, そのなかで印象に残るシーンがありました。
アメリカ合州国のBLM運動に感化され, ボランティアのリーダーが同様なデモを企画します。
富裕層が済む地区と思われる通りをプラカードを掲げて大勢が歩きます。
それを, おそらく富裕層に属する人たちなのでしょうか, 道の両側の建物のベランダで,
テーブルで飲み物を飲みながら余裕で見物しているのです。
それは, しばらく前にアメリカ合州国で「We are the 99%」というスローガンで行われた,
「Occupy Wall Street(ウォール街を占拠せよ)」というデモを報じるニュースの画面で見た
シーンを思い出させるものでした。
その時も, ウォール街で働く富裕層の人々が2階のベランダで飲み物を飲みながら余裕たっぷりで
デモを見下ろしていたのです。
さて, 「存在X」ならぬファクターXのおかげか, 日本ではコロナがあまり重症化せず死者の急増には至っていません。
しかし, その一方で, デモすら満足に行われないほど国民が「アンダーコントロール」の状態にあります。
今やブラジル方式(+北朝鮮方式?)に舵をきった日本の今後が心配でなりません。
「もはや我が国は、若者に死んでくれとしか言えぬ状況だ」
(協商連合第五航空魔導大隊 アンソン・スー大佐)