教育にかける予算も福祉にかける予算も,
国の税収が足りないので増やしたくても増やせないというのが一般的認識になっています。
それを理由に消費税の増税が主張されているわけです。
しかし, 税収をいくら増やしても教育予算や福祉予算が十分になることはありません。
すべての予算を希望通りに確保するには税収を何倍にしても足りないと思われます。
教育予算を増やす唯一の方法は, 教育を優先課題とする政府を選ぶことです。
今の政府では, たとえ税収が2倍になっても教育予算は少ししか増えないでしょう。
教育の分野ではありませんが, 日本でも問題となっている少子化対策で成功したといわれるフランスと比較してみましょう。
フランスでは少子化対策のための予算を必要なだけ確保することで少子化対策に成功したのです。
いろいろな対策がとられたのですが, 結局はそれを実現するための予算の問題です。
我らが祖国でも同様な対策は考えられましたが, 必要な予算が確保されず効果を発揮できていません。
日本と比べ, 人口, 国家予算ともに半分強ですからフランスの税収が日本より多かったわけではありません。
単に政策の優先順位の問題です。少子化対策につける予算を他の予算と調整して決めるのではなく,
まず必要なだけの予算を少子化対策につける。残りを他の予算として調整するわけです。
つまり, 少子化対策を他よりも優先させる政府だから予算もついたのです。
教育も同じです。教育予算が増えないのは, 政府が教育の優先順位を低くしているからです。 税収の問題ではありません。今の政府ではいくら税収が増えても, より優先順位の高い富裕層の減税, 法人税の減税に回されて, 教育予算は増えるとしてもちょっぴりでしょう。
結論
教育予算が増えないのは, 日本人がそのような政策を支持して政府を選んだからです。
経済が不振で税収が不足しているからではありません。